ご依頼の経緯
当初は、従業員のモチベーションや定着率に課題を感じていたD社長が、知人を通じて当事務所へご相談くださいました。有期雇用者が一定期間働いても、将来への不安から離職してしまうことがあり、処遇改善の必要性を感じておられました。
特に、非正規スタッフに対しても公平な評価や報酬制度を取り入れたいという想いがあり、キャリアアップ助成金の活用を提案しました。
担当社労士のコメント
ヒアリングを行う中で、制度導入に対する前向きな姿勢と、企業文化としての公平性を重視する姿勢が強く感じられました。そこでご提案したのが「賞与制度」と「退職金制度」の同時導入です。
制度の運用が煩雑にならないよう、中退共(中小企業退職金共済制度)を利用して、掛金は月額5,000円で設定。賞与についても、有期雇用者の勤務態度や貢献度に応じた明確な支給基準を作成し、就業規則に明文化しました。
キャリアアップ助成金を活用するためには、制度導入前に「キャリアアップ計画書」の提出が必要なため、スケジュール管理にも細心の注意を払い、導入から6か月後に退職金の積立と賞与の支給を実施しました。
結果
制度導入により、非正規スタッフの将来に対する不安が軽減され、「会社に長く勤めたい」という声が聞かれるようになりました。導入前は離職率が高かったポジションでも、定着が目に見えて改善し、職場の雰囲気にも好影響を与えています。
助成金は「賞与・退職金制度導入コース」として40万円を受給し、制度導入時の費用負担を大きく軽減することができました。
お客様のメッセージ
「もともと従業員の処遇を改善したいという気持ちはありましたが、助成金があることで思い切って制度導入を決断できました。制度を設計・導入するまでを一貫してサポートしてもらえたことも、非常に心強かったです。結果として従業員のやる気や職場の安定感も増し、本当に導入して良かったと思います。」