ご依頼の経緯
K店長は、長年働いてくれているパートスタッフのモチベーションや安定雇用について悩んでいました。家庭の事情でフルタイム勤務が難しいものの、スキルや責任感は正社員と遜色ないスタッフが数名いたため、正社員登用を検討。
制度導入にあたり、費用面の不安があった中、「キャリアアップ助成金 正社員化コース」の存在を知り、友人から紹介があり当事務所にご相談がありました。遠方ではあるものの打ち合わせもzoomで実施して必要書類も電子化や郵送で問題なく対応できました。
担当社労士のコメント
1. 初回相談と制度設計
まず対象者の選定と、現在の勤務条件・業務内容を確認。非正規から正社員へ登用することで、助成対象となる要件(6か月以上の継続雇用、労働条件の明確化、賃金の3%以上増額)を満たすことを確認しました。
2. キャリアアップ計画書の作成・提出
労働局に対し「キャリアアップ計画書」を提出。今回は有期契約のパート2名を正社員に登用する計画としました。
3. 就業規則の改訂と制度化
正社員転換の条件や評価基準を就業規則に明記。昇給や賞与、休日などの処遇も整備し、従業員への周知と理解も丁寧に行いました。
4. 正社員転換と昇給実施
計画提出から6か月間経過後、対象パートを正社員に登用。あわせて基本給を3%以上アップさせ、就業条件変更通知書を発行しました。
5. 支給申請と受給
正社員登用後、6か月分の給与を新条件で支払い。必要書類(賃金台帳、就業規則、雇用契約書など)を整えて労働局に支給申請。約2か月後、2名分として計80万円(1人あたり40万円)の助成金が支給されました。
結果
- 正社員転換により、パート従業員の仕事への責任感とやりがいが格段に向上。勤務時間の調整も行いながら、無理なく働ける体制を整えたことで、離職の心配が大幅に軽減されました。
- 店内のチームワークも向上し、他のパートスタッフからも「私も正社員を目指したい」といった前向きな声が出始め、キャリアパスの形成にもつながる好循環が生まれています。
お客様のメッセージ
「以前から正社員化を考えてはいたのですが、制度整備や費用面のハードルが高く、なかなか踏み出せませんでした。助成金を活用することで背中を押され、結果として従業員のやる気や定着にもつながりました。親身にサポートしてくれて本当に助かりました。」